どうも、ナツダです。
今回は、家の売却相場の調べ方について解説したいと思います。
それでは、さっそくいってみましょう。
家を売却するときの「相場」は3つある
家を売るときに相場を知っておくことが大切ですが、じつは相場は3種類あります。
その3種類の相場を知る前に、まず不動産価格の決まり方をおさらいしておきましょう。
- 不動産価格の決まり方
- 1、不動産屋に査定額を出してもらう
- 2、査定額をもとに売出価格を決める
- 3、買主と交渉しながら売買価格を決める
不動産の価格は「査定額 → 売出価格 → 売買価格」の順に決まっていきます。つまり、相場も「査定額の相場・売出価格の相場・売買価格の相場」があるということなのです。
ですから、今あなたがどの相場を知りたいのか、理解したうえで調べていくことが大切です。
- 目的に合わせた相場をチェック
- 1、不動産屋の査定額が妥当か調べるなら査定額の相場をチェック
- 2、売出価格の参考にするなら売出価格の相場をチェック
- 3、売買価格の参考にするなら売買価格の相場をチェック
目的に合った相場をチェックしましょう。
1、査定額の相場を調べる方法
まずは、査定額の相場を調べる方法から解説します。
査定額は不動産屋によって違います。最低額と最高額で10%ぐらい差があることもめずらしくありません。
しかも、残念なことに全ての不動産屋が正直に査定額を出してくれるわけではありません。儲けるために安い査定額や高い査定額を出す不動産屋もあるのです。
そういう作為的な査定額にだまされないようにするコツは、複数の不動産屋に査定を依頼して比べることです。
たとえば、5社に査定を依頼して以下のような査定額が出た場合はどうでしょうか?
B社とC社とD社は比較的近い金額ですが、A社は極端に低く、E社は極端に高いという結果になりました。
さて、E社を選んでよいのでしょうか?
このE社は、実際は売れもしないような査定額であなたの気を引き媒介契約を結びたいだけかもしれません。もしそうなら、E社はあなたをカモにして儲けようとしています。
上のような例では、必ず査定額の根拠を聞いておくべきです。A社やE社の根拠がうすいようなら、B・C・D社の査定額が相場だと判断するべきでしょう。
2、売出価格の相場を調べる方法
続いて、売出価格の相場を調べる方法を解説します。
不動産情報サイト(アットホーム、ホームズ、YAHOO不動産、スーモなど)を活用して売出価格の相場を調べる方法があります。
ホームズを例に調べ方を解説します。
- ホームズを使った不動産売出価格相場の調べ方
- 1、ホームズのサイトで「買う」から「中古一戸建て」を選ぶ
- 2、近隣のエリアを選ぶ
- 3、条件指定で「築年数」を入力する
- 4、自宅と条件が似た家を3軒ほど選び土地面積、建物面積、築年数、売出価格をメモする
- 5、同様に近隣の土地についても3軒ほど選び土地面積、売出価格をメモする
例として、自宅の状況に似た家をピックアップしたら以下のような結果になったとします。
近隣の売物件 | 土地面積 | 家床面積 | 築年数 | 売出価格 | 坪単価 |
---|---|---|---|---|---|
中古物件A | 100㎡ (30.25坪) |
115㎡ (34.79坪) |
築8年 | 2,120万円 | 70万円 |
中古物件B | 110㎡ (33.26坪) |
120㎡ (36.30坪) |
築7年 | 2,400万円 | 72万円 |
中古物件C | 120㎡ (36.30坪) |
125㎡ (37.81坪) |
築6年 | 2,690万円 | 74万円 |
土地A | 100㎡ (30.25坪) |
‐ | ‐ | 1,480万円 | 49万円 |
土地B | 110㎡ (33.26坪) |
‐ | ‐ | 1,570万円 | 47万円 |
土地C | 120㎡ (36.30坪) |
‐ | ‐ | 1,820万円 | 50万円 |
ちなみに、坪数や坪単価は以下の式で求めるか、最近では換算できる便利なスマホアプリもあるのでそれを利用します。
- ・㎡ × 0.3025 = 坪数
- ・売出価格 ÷ 土地の坪数 = 坪単価
上の表を見ると、築7年前後で延べ床面積36坪ぐらいの家なら坪単価70~74万円前後だとわかります。土地だけでも、坪単価49万円前後ということが見えてきますね。
3、売買価格の相場を調べる方法
最後に、売買価格の相場を調べる方法を解説します。
じつは、国交省のサイトでカンタンに売買価格の相場を確認することができます。
国交省は不動産購入者に対して取引価格のアンケートを実施していて、四半期ごとに公表しています。
参考 国交省「不動産取引価格情報検索」
上のサイトでは実際の売買価格を調べることができます。
ただし「四半期ごとに公表」なので、情報の鮮度はあまりよくありません。
売買価格の参考にするのであれば、そのときの市況に合わせて補正が必要です。詳しくは、以下の記事が参考になります。
まとめ
悪意のある不動産屋にだまされないようにするには、売主も相場を知っておくことが大切です。
もし、売却活動中に以下のようなことになっていたら、すぐに相場を調べてみましょう。
- ・いっこうに購入希望者が現れない
- ・不動産屋が値下げを提案してくる
相場を調べてみて適正価格なのに売れないのであれば、すぐに不動産屋を変えた方がいいかもしれませんよ。
最近は、AIやディープラーニング技術を使った成約価格推定サイトも出てきました。まだまだ市況との誤差が大きいですが、進化すれば相場チェックがラクになりそうです。