査定をしたら思ったより高かった!
喜んで売り出してみたら・・・全然問い合わせが入らない。
マンションの売却では、こんなケースがよくあるとか。
それ、不動産屋に干されてるかもしれません。
今回は、マンションが売れないときの注意点について解説します。
では、さっそく説明していきますね。
マンションが売れない?それ、干されてるかも?
マンションを売るとき、なるべく好条件で売るテクニックがあります。
それは、複数の不動産屋を比較して、一番頼れる会社を選ぶこと。
大事なことは「一番頼れる不動産屋を選ぶ」ことなのですが・・・。
深く考えずに、最も高い査定額を出した不動産屋を選ぶ人がいます。
そりゃ高く売りたいし、査定額が高い不動産屋にお願いしたいですよね。
でも、鵜呑み(うのみ)は危険です。
査定額は、必ず根拠を聞くこと。そして、相場とかけ離れていないかチェックすることが大切です。
もし、あなたが飛びついた査定額が「売れもしない高値の査定」だったら?
当然、売り出したところで見向きもされません。
不動産屋も売れないのがわかってるので、何も売却活動を実施しません。
しばらく、放置するのです。
(この状態を業界で「干す」と言います)
そして、ある程度期間が過ぎたら売主にこんなことを言ってきます。
「売れませんね、値下げしませんか?」ってね。
結局、売れる値段まで下げさせられるわけです。
そんな不動産屋が、高値で売ってくれるはずありませんよね。
悪質な不動産屋は、絶対選ばないようにしたいですね。
干されてないか、確認するには?
マンション売却で干されないようにするには、どういたらいいでしょう?
まずは、誠実な不動産屋を選ぶことですね。
でも、これが結構むつかしい・・・。
そんなときは、自分で大手の不動産情報サイトを見てみましょう。
- at home(アットホーム)
- HOME'S(ホームズ)
- SUUMO(スーモ)
- YAHOO!(ヤフー)不動産
いつまで経っても、あなたのマンションが掲載されていないようなら・・・。
その不動産屋は、何も活動してない可能性大です。
直接、どんな売却活動をしているか聞いた方がいいです。
干された後に注意!「囲い込み」とは?
さて、不動産業界にはもうひとつ悪しき商慣習「囲い込み」があります。
説明しておきましょう。
まず、覚えておいて戴きたいことをひとつ。
不動産屋は、片手仲介より両手仲介する方が儲かります。
だから、できるだけ両手仲介したいと考えるわけですが・・・。
この思いが強いと、囲い込みをやってしまうわけです。
- 囲い込みとは?
- 売主から「売却してください」と頼まれた物件を自社で抱え込み、他社から「買いたい人がいます」という照会があっても物件情報を出さない行為のこと。
囲い込まれると、売主の知らないところで売却機会を逃すことになります。
せっかく他社が買主を見つけてきても「すでに購入希望者がいて商談中です」とウソをつかれるのです。
図にすると、こんな感じです。
悪質な不動産屋は、あなたの利益などお構いなしです。
他社が一番高く買ってくれる買主をみつけても、自社の顧客に売ろうとします。
なぜなら・・・。
売買額がちょっとぐらい安くなっても、両手仲介の方が儲かるからです。
例として、3,000万円の片手仲介と2,800万円の両手仲介を比較してみましょう。
(ちなみに、仲介手数料は売買価格の「3% + 6万円」が上限です)
- 3,000万円で売れたとき片手だと…
- あなたが得る売却代金:3,000万円
- 不動産屋が得る仲介手数料:96万円
- 2,800万円で売れたとき両手だと…
- あなたが得る売却代金:2,800万円
- 不動産屋が得る仲介手数料:180万円
上の例では、あなたが200万円も損してるのに不動産屋は84万円も得するのです。
だから、問い合わせをもみ消してでも自分で買主を探そうとします。
囲い込まれないようにするには?
あなたのマンションが囲い込まれていないかどうか、調べるのは困難です。
やっぱり、誠実な不動産屋と契約するのが一番大事ですね。
相場ぐらいの価格なのに内覧申し込みが入らないときは、要注意!
囲い込まれているかもしれません。
手の込んだことをされると、気づきようがないですよね。
ひとつの防御策として、両手仲介を禁止する方法があります。
つまり、片手仲介しか認めないのです。
でも、そんなこと不動産屋に言えませんよね。
きっと、断られるのがオチです。
(アメリカでは、両手仲介を法律で禁止している州があります)
そこでオススメしたいのが、ソニー不動産です。
ソニー不動産は、原則両手仲介を禁止しています。
両手仲介では、売主も買主も不動産屋の「お客様」になります。
片手仲介なら、売主だけが不動産屋の「お客様」です。
ソニー不動産は片手仲介なので、売主に寄り添った活動が期待できます。
(ただし、サービスエリアは東京・神奈川・千葉・埼玉のみ)
不動産屋と買取業者がタッグで中古マンションを干す?
さて、マンションが干される状況をもうひとつ。
悪質不動産屋と不動産買取業者のタッグにも注意が必要です。
両者が癒着して、買主をだますケースがあります。
- 不動産買取業者とは?
- 不動産を買い取ってそのまま売ったり、リフォームしてから転売したりする業者のこと。
- 彼らが不動産屋から不動産を仕入れるとき、優先して物件を回してもらうために不動産屋にお礼を渡しているとか・・・。
買取業者から「お礼」をもらった不動産屋はどうするでしょう?
買取業者ができるだけ安く物件を買えるように、マンションを干すのです。
そして、売主に値下げを提案するのです。
でも、そんなことしたら不動産屋の仲介手数料も下がるんじゃ?って思いますよね。
なんと、恐ろしいことに大丈夫なのです。
買取業者は、物件を安く買いリフォームして再販売します。
そのとき、その悪質不動産屋に仲介を依頼するのです。
そしたら、また仲介手数料が手に入るわけです。
本当に売れないのでしょうか?不動産屋を変えてみるのもひとつの方法ですよ。
不動産屋とグルの買取業者が、買主のふりをするケースもあります。
安く買ったマンションをちょっとリフォームして、再販するのです。
場合によっては、売主がそれに気づきます。
安く売ったマンションが、数か月後にもっと高い価格で売られているのです。
気づいたときには既に遅し・・・ですね。
まとめ
満足いく高額査定が出たのに、売り出したら全然問い合わせが入らない。
それはマンションが売れないのではなく、不動産屋が活動してないのかもしれません。
悪質な不動産屋は、契約を取るために売れもしない査定額を出すことがあります。
しかし、その価格では売れなので、売れる値段まで下げさせるのです。
こんな不動産屋が、売主の立場に立って誠実に仕事するとは思えません。
絶対に契約しないようにしたいですね。
売却活動をしてない様子なら、契約債務の不履行で解約を検討しましょう。