どうも、ナツダです。
今回は、不動産屋の選び方について解説したいと思います。
- もくじ
- ・不動産屋選びで失敗すると不動産売却も失敗する?
- ・不動産屋の会社規模は大手がいいか?中小がいいか?
- ・不動産屋を選ぶときに聞いておくべきこと
- ・宅建業者の行政処分履歴を確認する方法
- ・不動産屋がベテランかどうか調べる方法
- ・複数の不動産屋を比較して決める
では、さっそくいってみましょう。
不動産屋選びで失敗すると不動産売却も失敗する?
いきなりですが、あなたが思い描く「不動産売却の成功」とはどんなものでしょうか?
たとえば、以下のようなことではありませんか?
- ・高く売れた
- ・早く売れた
- ・悪徳不動産屋にだまされずに済んだ
- ・面倒なトラブルに巻き込まれずに済んだ
- ・手続きが簡単に終わった
上で挙げたようなことは、不動産屋の営業マンの力量しだいで大きく結果が変わります。良い営業マンを選ぶことができたら、不動産売却は8割以上成功したと言っても過言ではありません。
ここでひとつ大事なポイントをお伝えしましょう。それは「不動産屋を選ぶときは、会社だけでなく営業マンもチェックする」ということ。
- 不動産屋選びのポイント
- 不動産売却のノウハウは営業マン個人に蓄積されます。経験や知識が豊富な営業マンを選びましょう。
- 営業マンの性格も重要です。会社や営業マン個人の利益を優先したり、ものぐさな営業マンは避けたいところです。親切で心配りができる人を選びましょう。
- もちろん会社をチェックすることも大切です。営業マンが善良な人でも、会社から厳しいノルマを課せられると儲けを優先させるかもしれません。
まんがいち不動産屋選びで失敗すると、適正価格より安く売ることになったり、無駄に時間がかかったり、面倒なトラブルや手続きに追われることになります。不動産屋選びは超大切なので、しっかりやりましょう。
では、会社や営業マンをどのようにチェックすればいいのでしょうか?
いくつか方法があるので、順に解説していきます。
不動産屋の会社規模は大手がいいか?中小がいいか?
不動産屋には大手と呼ばれるような全国規模の会社から、特定地域で有名な中規模の会社や数人で運営している小規模の会社までいろいろあります。
さて、家を売るときはどれぐらいの会社規模の不動産屋に声をかければいいのでしょうか?
その答えは「大中小、いろいろな規模の不動産屋に相談する」です。特定の規模の不動産屋に固執しない方がいいでしょう。
- いろいろな規模の不動産屋を混ぜた方がいい理由
- ・売却活動のノウハウは不動産屋によって違う
- ・査定額は不動産屋によって違う
- ・会社規模より営業マンのスキルを見極めて選ぶべき
- ・どの不動産屋がどんな顧客(買主候補)をかかえているかわからない
- ・多様な不動産屋の意見を聞くことで売主の選択肢が広がる
初めて家を売買する人は「大手が安心だし売るのも上手いのでは?」と思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
たしかに大手はたくさんの買主候補リストを持っているので、早く売ってくれる可能性はあります。しかし、大手はノルマが厳しく「囲い込み」などの手段も平気で使うという話もあります。
大手は不動産を買いたい顧客をたくさん抱えているので、自社の顧客重視で販売活動をします。
それに対して中小の不動産屋は、横のつながりを上手に使い同業他社にマッチした顧客がいないか問い合わせたりします。
会社規模だけでなく、売却活動の方針もシッカリ確認したうえで契約しましょう。
不動産屋を選ぶときに聞いておくべきこと
不動産屋を選ぶときは、営業マンに以下のことを聞いてみまよう。
- ・売却活動の方針は?
- ・ターゲットとなる買主候補はどんな人か?
- ・値下げはどんなタイミングでしたらいいか?
なぜ、この質問が有効か説明しましょう。
まず、売主からすると、できるだけ早く高く売って欲しいですよね。
ということは、不動産屋に求めるものは「その時点で中古物件を探している買主候補の中から、一番高く買ってくれる人を連れて来てくれる能力」ではないでしょうか?
けして「一番高い査定額を出してくれる能力」ではないですよ。よく、一括査定の謳い文句(うたいもんく)になっていますが、注意しましょう。
- 査定額が高いことだけで不動産屋を選んではいけない理由
- 査定額はあくまで参考価格です。その値段で買主が買ってくれるわけではありません。高すぎたら売れず、けっきょく値下げすることになります。
- 不動産屋の中には、契約欲しさに売れもしない高値の査定額を出して売主の気を引く会社もあります。引っかからないように注意しましょう。
では、具体的に不動産屋に何をして欲しいかと言うと、たとえば以下のようなことをして欲しいわけです。
- 不動産屋にやって欲しい売却活動
- ・大小さまざまな不動産情報サイトに載るようにする
- ・他社のホームページにも物件情報が載るようにする
- ・自社や他社のチラシに載るようにする
- ・他社にもオープンハウスの実施を呼びかける
- ・レインズに載せ、他社が広告を打つことを許可する
たいていの不動産屋は両手仲介をしたいと思っています。なぜなら、その方が儲かるからです。
両手仲介に固執する不動産屋は、他社に情報を出したがりません。ひどいときは囲い込まれることもあります。売主からすると、それは困るわけです。
逆に「片手仲介でもかまわない」と思ってくれている不動産屋なら、他社が買主をみつけてくることにも積極的になってくれるのです。
たとえば、不動産情報サイトの掲載を例に考えてみましょう。
不動産情報サイトと言えば「SUUMO」や「at home」「HOME'S」などですが、それぞれ掲載料がかかるので不動産屋が全ての不動産情報サイトに掲載枠を持っているとは限りません。
もし、売主の利益最優先で「片手仲介になってもかまわない」と考えて、物件情報を広く発信するために他社の掲載枠まで活用してくれる不動産屋がいたら、信頼できると思いませんか?
上の図で言えば、A社がB社とC社にも物件情報の掲載を依頼してくれたおかげで、より多くの買主候補へ情報が伝わったことになります。囲い込みとは真逆ですね。
また、買主候補の属性を明確にできる不動産屋ほど、的確な売却活動ができると言えます。
- 買主候補の属性の例
- ・どこに住んでいる?
- ・何歳ぐらい?
- ・家族構成は?
- ・年収は?
- ・なぜ、中古物件を探している?
まんがいち、あらゆる手を尽くしても買主候補が現れなければ、値下げを検討することになります。
中には安易に値下げを提案してくる不動産屋もいますので、値下げに対する考え方も確認しておきたいところです。
宅建業者の行政処分履歴を確認する方法
不動産屋に法令違反があった場合は、免許交付者(国土交通大臣または都道府県知事)により指示処分・業務停止処分・免許取消処分などの行政処分が行われます。
- 宅建業免許の交付者
- ・国土交通大臣:2つ以上の都道府県に事務所を設置している宅建業者
- ・都道府県知事:1つの都道府県に事務所を設置している宅建業者
つまり、都道府県をまたいで営業所がある不動産屋は国交省から。営業所がひとつの都道府県にしかない不動産屋は都道府県庁から、行政処分を受けていないか情報を得たらいいということになります。
行政処分が行われた不動産屋の情報は、免許交付者ごとに以下の窓口やサイトで確認できます。
免許交付者 | 確認方法 | 行政処分を確認できるところ |
---|---|---|
国土交通大臣 | 窓口 | 国土交通省地方整備局等 |
サイト | 国土交通省ネガティブ情報等検索システム | |
都道府県知事 | 窓口 | 都道府県庁 |
サイト | 都道府県知事が行った監督処分情報 |
ただし、行政処分を受けていなくても悪いことをしている会社もあれば、処分後に法令遵守(じゅんしゅ)を徹底している会社もあります。
「いろいろなトラブルを調べることで悪徳不動産屋の手口を知る」ぐらいのつもりで活用しましょう。
不動産屋がベテランかどうか調べる方法
不動産屋を選ぶときには、営業年数も参考になると思います。地域密着で長く営業できているということは、不動産に関する知識量とノウハウがあるということです。
不動産屋の営業年数は、国交省のサイトから簡単に調べることができます。
参考 国交省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」
上のサイトを使って、あなたがこれから行こうとしている不動産屋を検索してみてください。
まだ、不動産屋を絞り込めていないときは、都道府県だけ指定して検索するとお住まいのエリアの不動産屋がズラッと出てくるので、最寄りの会社を選んでください。
不動産屋を選ぶと個別の情報が見られますので「最初の免許年月日」の欄を見てもらうとおよそ何年営業してきたか見当が付きます。
ちなみに免許番号の( )の中の数字は更新回数で、宅建業者は5年ごとの更新(平成8年4月以前は、3年ごとの更新)ですからその数字に5をかけても大体の営業年数がわかります。
複数の不動産屋を比較して決める
不動産屋を選ぶとき、もっとも大事なことが「複数の不動産屋を比較する」ということです。
不動産売却では、不動産屋と売主の間に大きな情報格差があります。それゆえ、売主の無知に付け込んで悪事を働く不動産屋が出てくるのです。
そこで有効なのが不動産屋の比較です。
たとえば、3社の査定を比較したとき上のような結果になったら、2,000万円前後が相場だろうと予想できます。C社の査定額はうれしいですが、なんか怪しいですよね。
もし、B社の営業マンが誠実であるとわかれば、B社と契約して2,500万円から売り出してもいいのです。あとは、売れなかった場合の値下げ計画(いつ?いくら?)を決めておけば安心です。
複数の不動産屋に相談するときは一括査定サイトを使うと便利ですが、一番高い査定を鵜呑みにしないように注意しましょう。査定額の根拠が大事ですよ。
まとめ
家を売るときは、不動産屋選びが大事です。できれば、3社~5社程度比較してから決めることが望ましいです。
まんがいち、悪質な不動産屋と契約してしまい売却活動中に「なんかおかしいな」と感じたら、契約期間が過ぎるのを待ち契約更新しないようにしましょう。